どんど焼きに約4000人 西東京市内3会場で伝統行事

投稿者: カテゴリー: 暮らし オン 2016年1月21日

 [2016年]1月15日の小正月前後、西東京市内の小中学校3会場で日本に伝わる正月行事「どんど焼き」が行われた。11日に開かれた明保中学校の校庭には2000人以上の地域住民らが詰めかけた。

 

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西東京市のどんど焼き(2016年1月11日、明保中学校校庭)

 「どんど焼き」は、正月に飾った松飾りやしめ縄などを持ち寄って天高く焼いて火にあたったり餅を焼いて食べたりして、1年間の健康を願う日本の伝統行事。西東京市では地域住民らが実行委員となって、次の世代に受け継ぎ地域のふれあいの場をつくることなどを目的に行っている。

 暖かな日が差す冬晴れの11日、午前10時頃から住民らが松飾りなどを持って続々と来場。明保中学校のボランティア部有志の生徒が飾りを受け取り、燃やせないものを仕分けるなどの作業をした。

 校庭の真ん中には、高さ15メートル以上ある約50本の竹で組まれたやぐらに、各家庭から集まった正月飾りが積み上げられた。

 午後1時30分、西東京市を拠点に活動する「保谷和太鼓の会」による「鷹狩出陣太鼓」の演奏と共にやぐらに点火。火は勢いよく舞い上がり会場から歓声が上がった。

 

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保谷和太鼓は勢いよく(2016年1月11日、明保中学校校庭)

 

 会場の一角には、中町児童館が行うコマ回しやけん玉などの伝承あそびのコーナーも設置され、親子連れなどが楽しんでいた。点火の後には、災害時の「炊き出し体験」や手作りのお汁粉、綿あめがふるまわれ、訪れた人たちの長い列ができた。

 同市のどんど焼きは関係者によると、20年ほど前に旧保谷市が主導で実施したのが始まりだという。明保中学校で行うどんど焼きは17年前にスタート。西東京市の後援を受けて地域の青少年育成会、明保中学校、保谷第一小学校のPTAなどの協力のもと行われている。昨年暮れには明保中学校や青嵐中学校の生徒たちを含めた実行委員が、近くの農家の竹藪で、半日がかりで竹を切るなど準備を重ね、当日は250人以上の人たちが運営の手伝いに参加した。

 どんど焼きを終え、司会進行などを務めた明保中学校1年生の窪ひかるさんは、「多くの地域の人たちと一緒に行事をしたくて参加した。竹切りのお手伝や、案内のチラシ配りなどいろんな体験ができて楽しかった。司会は緊張したけど最後までやり切れて良かった」と感想を述べた。元明保中学校担当の青少年委員でこの地区のどんど焼きを立ち上げた川合真理子さんは、開催の意義について、「『松飾りをごみに出さずに神事として燃やせるのでうれしい』という日本人の心がここにはある。実際に子どもたちと活動しながら、伝統を伝えていくことが本当の健全育成だと思う。いろんな人たちと関わっていくことで地域のリーダに育っていく」と話す。

 1月9日、保谷第二小学校で開かれたどんど焼きには約800人、17日の上向台小学校の会場には約1200人の来場者があった。11日の明保中学校と併せて、3箇所で計4000人の市民が集まった。
(柿本珠枝)

 

【関連情報】
・みんな集まれ!どんど焼(広報西東京2016年1月1日号No.373 7面, PDF・1,010KB)
・みんな集まれ!どんど焼(西東京市facebook

 

 

柿本珠枝
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