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次世代につなぐ魅力あるまちに 施政方針で2期目の市政運営明らかに

By in 市政・議会 on 2017年3月1日

施政方針を明らかにする丸山浩一市長

 西東京市の丸山浩一市長は2月27日、市議会第1回定例会で2期目の市政運営の方向を明らかにする施政方針演説を行った。その中で、「健康」応援都市の実現を基軸としたまちづくりの展望を示したうえ、市民参加や行財政改革を通じて「住みたいまち、住み続けたいまち」と「市民の満足向上」を目指すと語った。

若者サミット立ち上げ 3館合築は年内に方針

 市民参加の分野では、第2次総合計画後期基本計画をつくる過程で、審議会と並行して(仮称)若者サミットを立ち上げ、若者がまちづくりの議論に参加する場を確保すると強調した。市民協働を推進するNPO等企画提案事業では、市民団体と協働が期待できる事業を行政から提案する制度も検討する。

 行政改革は課題が並んでいる。
 市民会館、中央図書館、田無公民館の3館合築問題は、田無公民館を現在の場所に存置する案を含めて検討し、年内を目途にプラン策定を図る。
 庁舎統合問題では、保谷庁舎を取り壊し、田無庁舎市民広場に仮庁舎を整備する「暫定的な対応法策」を昨年末に決定した。新年度は仮庁舎の設計を進める。
 泉小学校跡地活用では、障害者福祉施設、高齢者福祉施設のほか、公園の整備などを計画的に進める。

 教育環境を整備するなかで、懸案だった小中学校の通学区域を見直し、あたらに小中一貫教育を検討する。

経常収支比率92.5% 基金取り崩しで残高20.4%減

 西東京市の財政状況は厳しい。2015年度決算で、財政硬直化の度合いを示す経常収支比率は92.5%となり、前年度比3.6ポイント低下した。都内26市の平均は88.3%と向上しているのと対照的に「西東京市は依然厳しい財政状況が続く」と引き締めている。

 2017年度の一般会計予算案は702億2900万円と前年度比0.3%増となった。市税収入は0.7%増だったが、地方消費税交付金など、いわゆる税連動交付金が6億1400万円、同12.6%も落ち込んだ。地方交付税不足分に対応する臨時財政対策債は23億2700万円、同22.3%増となり、市債合計は48億1240万円、同17.7%増になる。
 最終的には財政調整基金の取り崩しで収支均衡を図ることになり、基金合計の年度末見込み残高が前年より20.4%減となった。このため「いままで以上に(予算の)執行管理を徹底し安定的な財政運営を目指す」としている。

ひばりが丘団地を介護予防モデル地区に 骨髄移植ドナー支援制度を新設

 新年度の主な取り組みは、選挙公約にも掲げた4つの柱に沿って明らかにした。
 最初の柱「もっと健康 もっと元気」では、健康、福祉、医療の事業を取り上げている。

 URひばりが丘団地をモデル地域として介護予防教室などを実施。地域医療福祉拠点の形成を図る。歩く距離や消費カロリーを付けた改定版「みどり散策マップ」を発行。楽しみながら健康づくり仲間作りができるようにする。

 乳がん、子宮頸がん検診では、前年度の未受信者を対象にするよう見直す。このほか、提供者が勤める事業所に奨励金を交付して骨髄提供環境の改善を図る、骨髄移植ドナー支援制度を新設する。
 在宅療養連携支援センター「にしのわ」の相談員を増員。都内の自治体として初めて、ひばりが丘団地でフレイル(虚弱)予防事業を実施する。

 多摩六都リレーマラソンは、西東京市単独イベントとして引き続き開催し、東京五輪の気運情勢につなげる。

住宅の耐震改修に積極策 住宅課新設で空き家対策

 次の柱「災害に強い快適な都市インフラ整備を進めよう」では、災害対策、まちづくりを取り上げている。

 市内の小中学校に非常用飲料水を配備。あらたに「緊急耐震重点地区」を定め、補助金を拡充して木造住宅や分譲マンションなどの耐震改修を促進する。老朽化した市営住宅も建て替えに取り組む。

 住宅課を新設し、市内の空き家の全棟調査を実施する。ひばりが丘駅北口で課題になっていた自転車駐車場を整備するため、新たに用地を取得する。
 西武新宿線の連続立体化事業を進めるため、東伏見駅周辺のまちづくり構想に取り組む。

 みどり環境分野では、下保谷4丁目特別緑保全地区の用地取得を完了し、実態調査を踏まえた公園配置計画策定に取り組む。新町三丁目のおおぞら公園にある桜の木は樹木医の調査結果を踏まえて伐採も想定して対応する。

下野谷遺跡のVRコンテンツ活用 SOHO施設で創業支援

 3番目の「あなたと変える いっしょに変える」は地域資源の活用、産業振興、地域コミュニティを取り上げた。

 国史跡の下野谷遺跡は地中埋蔵の文化財。これを仮想現実の世界に具体化したバーチャル・リアリティ(VR)映像作品を活用して啓発・周知活動を展開し、学校教育現場にも生かす。最寄りの東伏見駅にモニュメントを設置し、地元商店が開発した商品などもPRする。

 産業振興面では、要望の多いSOHO施設を民設民営で整備するため(仮称)西東京市創業サポート施設開設支援補助制度を創設する。

 地域コミュニティの再構築では、南部地域に続き、西部地域協力ネットワークの設立に向けて取り組む。

認可外保育施設保護者に月額1万6000円 中学生の「夢・未来講演会」開催

 最後の「次世代への責任をしっかり果たそう」では、子育て支援、教育環境の充実、行再生運営を取り上げる。

 まず認可保育所、小規模保育事業所の開設を準備。認可外保育施設に子どもを預ける保護者に対し、月額8000円を上乗せし、補助として月額1万6000円を支給する。東京都の緊急対策で、3年間の時限措置。

 市内の全小学校に特別支援教室を試行開設し、2018年度の本格実施に備える。小中学校の特別支援学級の介助員を拡充。私立幼稚園の特別支援教育を支援するための補助制度を新設する。

 (仮称)第10中学校の建設工事を進め、上向台小学校の大規模改修工事などを始める。
 中学生を対象にした「夢・未来講演会」を開催し、自分の将来設計を夢の実現に向けて進める。
 証明書類の基幹窓口業務は委託化を検討し、ふるさと納税は寄付者の意向に沿った制度として充実する。

 丸山市長は施政方針の最後に「現在のまちの輝きを次世代につなぎ、西東京市を人と人、人と地域、人と歴史をつなぐ、魅力あるまちとするために、引き続き、全力でまちづくりに取り組む覚悟です」と締めくくった。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・市長施政方針(平成29年2月27日)(西東京市Web


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