小学生が巻き寿司に挑戦! 「ウェルかむキッチン」の食育講座
西東京市の「ウェルかむキッチン」(妹尾香穂美代表)が[2015年]2月22日(日)、西東京市の田無公民館で小学生向け食育講座「春の巻き寿司にチャレンジ!」を開いた。ひな祭りを控えて、内裏雛をイメージした巻き寿司は季節感がピッタリ。募集開始から3日で定員(15人)に達するほどの人気となった。
この日は風邪で1人欠席のほか、小学1年から5年まで男女14人が参加した。
まずは手洗いから。エプロンや三角巾、名札を身に着けて集合した。
ウェルかむキッチンの妹尾さんがデザート用に、ヨーグルトをよくかき混ぜるところからスタート。マシュマロと牛乳を鍋に入れて火にかける。沸騰したらヨーグルトを入れ、おろして冷やす…。「マシュマロのブラマンジェ」作りが一段落したら、「すまし汁」に移った。
「ほら、これが昆布。匂いをかいでごらん」
食材をしっかり見せ、どんなものか知ってもらう。昆布を鍋に入れて点火。ダシを取ったり、包丁で切った三つ葉の茎を加えたりしてすまし汁が出来上がった。
「お母さんたちは買い物して、料理して、洗いものも後片付けも全部するんだよ。今日はみんなにやってもらいますね」
調理に使った鍋やボウル、スプーンなどを洗い、ふきんで拭いて引き出しに片付けた。
子どもたちは体験を通して食材を知り、鍋や包丁の扱いを覚え、後片付けも忘れない。寿司作りの前段が手際よく進行した。
巻き寿司作りの講師は、市内で料理教室を主宰する長沼よしえさん。内裏雛の創作寿司に挑戦した。
内裏様の顔にはチーズかまぼこを使う。本体は緑とピンクの寿司飯。卵焼きを台座に見立て、焼き海苔で包んだニンジンや野沢菜を飾り付ける。巻き簀を使って太巻きに。包丁を入れると、切り口から内裏様が表れた。細かく切った海苔を頭部に張り付けて出来上がり。内裏様は髪が長かったり眼が丸かったり表情が豊か。女雛に「ピアスを付けた!」という子もいた。
長沼さんは「子どもたちは発想が自由だし、夢がある。大人より集中して調理に取り組む。すごいと思います」と話していた。
初めのころ緊張していた子どもたちは、次第に作りかけの寿司を見せ合ったりして和やかに。昼食は、作った寿司をほおばって笑顔が絶えなかった。
参加した子ども14人のうち、男子は小学3年生1人。5年生のお姉さんと一緒に参加した。姉弟の母親、咲間比呂美さんは「2人とも料理は好きみたい。休みの日は夫と一緒によく食事を作ってくれる」と言う。親子農業体験のイベントにも家族ぐるみで参加したこともあり「子どもたちにいろんなことを体験して育って欲しい」と話していた。
今回は公民館と市民が協力して実施する市民企画事業。担当した芝久保公民館の水野伸江さんは「私たちは市民団体の活動を支援するのが役目。会場提供や財政的面で公民館がサポートしますが、企画は市民団体が考えます。いろんなサークルやグループの活動を後押ししたい」と話していた。
ウェルかむキッチンは3年前の2012年夏、第1回の子ども向け料理教室を開いた。子どもたちがテレビやネットゲームに熱中しがちな時代。代表の妹尾さんと調理師の入波平八代美さんが中心となり、「料理という五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)体験を通して、生きる力を養ってほしい」という共通の願いの下、季節の料理や地元の食材を使う料理を取り上げ、毎回ボタンティアスタッフと一緒に運営してきた。
次回の子ども料理教室は3月22日(日) 午前10時から「地粉の蒸しパンで春のランチタイム」(消費者センター)。申し込みは3月1日(日) から。連絡先は welcomekitchen@hotmail.co.jp 。
・今回の食育講座のレシピ >>(pdf 96 kB)
・巻き寿司の作り方>>(pdf 174 kB)
【関連情報】
・ウェルかむキッチン(HP)