小金井公園のオオシマザクラが満開 花々が咲き競う春本番
都立小金井公園にある名木オオシマザクラ(大島桜)が[2019年]4月11日、満開を迎えた。傘状の巨木いっぱいに白い花が咲き誇り、芳香を放っている。チューリップやパンジー、シバザクラなど色とりどりの花々が園内を彩り、いよいよ春本番だ。
ソメイヨシノやヤマザクラなど約50種類、約1700本の桜がある小金井公園は、都内でも有数のお花見スポット。花見客の多くはさまざまな桜が咲き競う公園西端の「桜の園」や、ソメイヨシノの薄紅色がパノラマ状に広がる「江戸東京たてもの園前広場」に繰り出すが、この日は風が強く、すでに花びらがはらはらと散り始めていた。
遅咲きのオオシマザクラは公園東側の「ゆりの木広場」にあり、シーズンから少しずれて満開を迎えるため、地元の人たち以外には意外と知られていない。高さ約13メートル、幹周り約3.7メートル、枝張り約20メートルある関東でも屈指の大木で、圧倒的な存在感を示している。
桜餅を包む葉に使われる若葉からは芳しい香りがする。頭上からは小鳥のさえずりが降り注ぎ、根本にはオオアラセイトウの紫色の花が彩りを添えていた。
伊豆諸島の伊豆大島に多く自生することからこの名があり、木部は木目が細かく均質なため浮世絵の版木や家具の材料に、樹皮は磨くと光沢が出るため茶筒などに用いられる。ソメイヨシノなどの多くの桜の品種の親株にもなっているという。
春休みが過ぎて家族連れの姿はぐんと減ったが、年配の夫婦やお年寄りがゆったりと春を味わっていた。
(片岡義博)
【参考サイト】
▽小金井公園(東京都公園協会)
・「小金井公園」の桜が凄い!伝統を受け継ぐ東京多摩屈指の花見スポット!(LINEトラベルjp)
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