キッチンカー

ひばりが丘団地にキッチンカーがやってきた! 「毎日の食事にちょっとした変化を」

投稿者: カテゴリー: 新型コロナウイルス暮らし オン 2020年5月14日

 今年一番の暑さとなった5月13日、ひばりが丘団地にあるコミュニティー施設「ひばりテラス118」の駐車場に、キッチンカーがやってきた。「食事作りの負担を少し軽く」「食生活にちょっとした変化を」-。「テラス」を運営する「まちにわ ひばりが丘」が、日頃一緒に街づくりをする住民ボランティアと企画したプロジェクト。外出自粛で単調になりがちな毎日に「少し変化を演出する」試みだ。(写真:ひばりテラス118の駐車場で開店)

 

目と目を合わせ「会えてよかった」

 

 午前11時の開店に合わせるように、数組のお客さんが並んだ。
 「テイクアウトのみ」「距離をあけてお並びください」などのポスターが貼られ、足元には距離の目安が印されていた。先頭のお客さんは「お昼には少し早めだが、密になることを避けるため早めにきた」と話した。

 

今日の出店は「Borderless Kitchin KAJA」(撮影のためマスクを取っています)

 

 その後も途切れることなく常に4〜5組が並ぶ。大人も子どももマスクを付けて、何を買おうかと迷いながら、順番を待っていた。マスクから出ている目と目を合わせ、「会えてよかった」と話す声は弾んでいた。

 近くの人たちを想定し、事前の宣伝は最小限となっていた。SNSや地域の人たちがつながる「LINE」で知ったという人が多くいた。

 

ちょっと暑かったね

 

 今は仕事が休業中、というお父さんと来ていた男の子は「台湾カステラ」を大事そうに抱えて離さない。小さなマスクを健気に付けている。「コロナウイルスには関係ないのですが、去年の秋くらいから付けていました。初めは大変でした」とお父さんは話した。

 

5月末まで「楽しみ」も続く

 

 小学6年生の男の子は「KAJA」のご飯のファン。「にわマルシェ」などのイベントで食べたことがあり、今日のお昼ご飯を楽しみにしてきた。学校の勉強は課題を自習。塾はオンラインで授業がある。「昨日は4時間もあった」と話した。子どももがんばっているんだね。

 

家で勉強がんばっているご褒美

 

 閉店予定の午後2時前に、用意してきた分の食事はほぼ販売。店主のKAJAさんに話しを聞いた。

 「予想より多くのお客さんが来てくれた。ひばりテラスでは何度かイベントで出店しているので、覚えていてくれたお客さんがいてうれしかった。小さかった子が大きくなっていて驚いた」と感想を話した。今の事情を尋ねると「イベントが中止になり、住宅街への出店が増えていている。密になることに気を遣うこともあるが、今日は大丈夫だったのでホッとしています」と苦労も語った。

 このプロジェクトは5月31日まで続く。月、水、土曜日の午前11時から午後2時まで。月曜は点心工房「廻〜みち〜」と「ふくしま食堂」、水曜「KAJA」、土曜「宇宙食堂」というラインナップだ。まだまだ警戒は続くが、楽しみも続く。

 

プロジェクトは住民の声に応えて

 

 「まちにわ ひばりが丘」は新型コロナウイルス感染の影響で、3月初めから休館中。そんななかで、「まちにわ キッチン」が生まれた経緯を事務局長の若尾健太郎さんに尋ねた。

 若尾さんはまず「外出自粛なので、毎日3食のご飯の支度が大変! という声が聞こえるようになり、地域の要望に応える形で『まちにわ キッチン』はスタートすることになりました。こんな時期だからこそ、必要とされていると思います」と話した。

 元々ひばりが丘団地エリアは住宅街。飲食店は少なかった。イベントのときにやって来るキッチンカーに長い行列ができ、住民は「ちょっと特別なお昼ご飯」を楽しんでいた。「イベントの時だけでなく、休みの日にキッチンカーが来れば喜んでもらえるのではないか、という思いでこの企画は立ち上がりました」と話してくれた。

 強力な助っ人となったのは「まちにわ ひばりが丘」のボランティアチームである「まちにわ師」の白井真純さんだ。イベントの際は事務局スタッフと協力してキッチンカーとの関係づくりに力を発揮してくれている。

 

白井真純さん

 

 KAJAのご飯を買っていた白井さんに、キッチンカープロジェクトに携わる理由を聞くと「食べることが好きなんでしょうね。キッチンカーのメニューは料理のヒントにもなりますし」と笑った。
(渡邉篤子)(写真は筆者撮影)

 

【関連情報】
・まちにわキッチン始まります!(まちにわ ひばりが丘
・ひばりテラス118(まちにわ ひばりが丘
・Borderless Kitchin KAJA(HP

 

渡邉篤子
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ひばりが丘団地にキッチンカーがやってきた! 「毎日の食事にちょっとした変化を」」への2件のフィードバック

  1. 廣澤公太郎
    1

    白井真純はむすめです。学生のころ国ボラでクロアチアなんかに行ってました。
    実際食事を作るのはクリエイティブなんだけど義務になると苦痛なんですね。
    わたしはストレス解消になります。娘の作った料理は食べたことないです。
    編集長紹介有難うございます。

    • 2

      ひばりが丘団地にお住まいの方は多士済々。「まちにわひばりが丘」の活動が注目されるのもよく分かります。コメントの件、筆者にも伝えますね。ありがとうございました。(北嶋)

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