NCNP病院が感染患者を受け入れ コロナ専用病棟を設置

投稿者: カテゴリー: 健康・福祉 オン 2020年6月5日

感染患者を受け入れるNCNP病院

 小平市の国立精神・神経医療研究センター病院(NCNP病院、中込和幸院長)は6月4日、東京都からの要請を受けて、精神疾患を持った新型コロナウイルス感染患者の発生に備えて新たに感染患者を受け入れる専用病棟を設けると発表した。

 近くの武蔵野中央病院(小金井市)では6月2日現在、精神科閉鎖病棟にいた患者24人、職員7人の計31人の集団感染が確認されている。患者らは専門病院に移って検査・治療を進めているが、今後、精神疾患を持つ感染患者の発生に備えて患者を受け入れる専用病棟が求められている。

 NCNP病院では11ある病棟のうち1病棟を、原則的に精神疾患を持った感染患者の専用病棟とする。このため、現在入院中の患者の意向を確認したうえで、他の病棟に移るか退院する措置を講じる。専用病棟は他の病棟や外来部門などとは切り離し、感染拡大しないよう最大限の注意を払って診療を進める、としている。専用病棟以外の部門では通常診療を続ける。

 NCNP病院は5月に新型コロナウイルス感染症対策として病院外に「発熱外来」を設置。来院者は予約のうえ付添人を含めてマスクの着用、手指のアルコール消毒を求めている。

 NCNP病院は、精神疾患、神経疾患、筋疾患、発達障害に対応する国立研究開発法人。高度専門医療研究センターとして、精神・神経疾患の臨床研究を進める中核的役割を担っている。
(片岡義博)(写真は筆者撮影)

 

【関連情報】
・患者の皆様へ:近隣の病院での感染患者の受入れについて(NCNP病院

 

【筆者略歴】
 片岡義博(かたおか・よしひろ)
 1962年生まれ。共同通信社文化部記者として演劇、論壇などを担当。2007年フリーに。2009年から全国52新聞社と共同通信のウェブサイト「47NEWS」で「新刊レビュー」を連載。著書に『文章のそうじ術』(言視舎)など。小平市在住。

 

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