特殊詐欺撲滅宣言

西東京市と田無警察署が「特殊詐欺撲滅宣言」 管内被害は昨年度91件、1億5000万円 都内でワースト

投稿者: カテゴリー: 暮らし オン 2021年11月30日

 西東京市と田無警察署は11月29日、都内最悪と言われる特殊詐欺被害の対策を強化するため「撲滅宣言」を発し、市民の安心と安全を共同で守る取り組みを一層強化することになった。

 特殊詐欺の最近の傾向は、還付金の振り込みを装う手口が目立ち、市役所の職員などと偽った電話が多くなったという。被害に遭うのはほとんどが高齢者。警視庁田無警察署によると、同署管内(西東京市と東久留米市)の被害は2020年度で91件、被害額は約1億5000万円に上り、警視庁管内でワーストワンになったという。このため西東京市と田無警察署は共同で対策を強化していくことで一致。「撲滅宣言」を発して連携・協力を一段と進めることになった。

 宣言に署名した後、西東京市の池澤隆史市長は数十万円単位の被害が多いと指摘した後、「市役所職員を装って高齢者を欺す手口は許しがたい。田無警察署の葛城(俊秀)署長と話し合って『宣言』をまとめた。今後より一層警察と連携し、『安心・安全』な市をつくりたい」と強い口調で述べた。

 葛城署長は管内の被害を明らかにした後「西東京市と、同じ管内の東久留米市とも連携して、市民の方々の目と耳、心に届く呼び掛けを行い、検挙と防犯の両面で対策を強化したい」と決意を新たにした。「なぜ管内の被害が多いのか」との質問に「郊外の住宅密集地の被害が目立つ。西東京市や東久留米市のほか、調布市や町田市などの住宅地でも被害が多かった」と説明した。

 

林家久蔵

還付金詐欺にご用心。林家木久蔵さんが落語風に手口や注意をわかりやすく伝える(西東京市提供のDVD画面から)

 

 特殊詐欺被害防止の啓発用動画も発表された。西東京市のPR親善大使である落語家の林家久蔵さんが、詐欺の手口や被害に遭わない防衛策を分かりやすく伝える内容で、田無警察署が監修した。キャッシュカード編、預貯金編、還付金編、オレオレ詐欺の4話。それぞれ3分前後にまとめている。池澤市長は「12月から動画配信サイト『ユーチューブ』(YOUTUBE)で配信するほか、市のホームページ、ワクチン接種会場や田無駅北口のアスタビジョンでも情報発信して、市民のみなさまに呼び掛けていきたい」と話した。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・特殊詐欺撲滅宣言を田無警察署と合同で行いました(西東京市

 

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