英国マルバーン・カレッジが小平市に2023年開校 起業家教育重視のインターナショナルスクール
創立150年以上の歴史を持つ英国の「マルバーン・カレッジ」は1月14日、小平市にインターナショナルスクール「Malvern College Tokyo」を2023年9月に開校すると発表した。少子化に抗して近年、インターナショナルスクールは増加傾向にある。グローバル化、多様化する社会への対応が背景にあるようだ。(写真は、Malvern College Tokyoの校舎完成イメージ)
マルバーン校はイングランドのウスターシャー州マルバーンにあるボーディングスクール(全寮制の寄宿学校)で、1865年に創立された。グローバルな教育プログラムである国際バカロレア(IB)のカリキュラムを採用し「英国式パストラルケア(学習面・精神面・健康面などの総合的サポート)」「探究型学習」「起業家教育」「アウトドア教育」「グローバルネットワーク」の5つの理念を掲げている。中でも起業家教育を重視し、生徒たちが責任あるリーダーになるために必要なスキルを身につけることを目指している。
マルバーン・カレッジ東京校によると、同校は中国の青島や成都、香港、エジプト、スイスなどに続く海外校となる。日本での開校場所として一貫して人口が増えている東京都、さらに都心に近く環境に恵まれた郊外で、一橋大学や津田塾大学などの有名大学がある文教エリアである小平市を選んだ。文化学園大学小平キャンパスがあった小平市上水南町3丁目に既存の建物を改装して使用する。小平市の近隣地域とも連携して、自然探索、文化・芸術だけではなく、持続可能性プロジェクトなど変化に富んだ教育機会を提供したいとしている。
今年夏に生徒の募集をスタートする。開校当初は小学校と中学校に当たるYear1からYear9までの生徒を対象とした教育課程を開設し、通学制の学校として開校する。2026年までにYear13まで教育課程を拡大し、同年までに初等・中等・高等各部合わせて950人の生徒を受け入れる予定。生徒数が一定数以上になる3〜4年目から寄宿舎を開始し、 将来的には通学制と寄宿舎制を組み合わせた学校にする。
インターナショナルスクールは近年、地方にも次々に開校している。2022年には岩手県の安比高原に英国のハロウインターナショナルスクール安比ジャパン、長野県に白馬インターナショナルスクール、愛知県に国際高等学校などがそれぞれ開校を予定している。背景にあるのは進展するグローバル化への対応だ。国際社会で活動することを見据えて、画一化した日本の教育とは異なり、教師も生徒も多国籍というグローバルな環境で学ぶことを選ぶ家庭が富裕層を中心に増えているという。
(片岡義博)
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・Malvern College Tokyo(HP)
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