清瀬市立保育園が「手ぶら登園」サービス導入 紙おむつなどの供給サービスを定額で利用
清瀬市の公立保育園で、紙おむつなどを定額利用できる「手ぶら登園」サービスが4月から導入された。2ヵ月の無料キャンペーン期間が間もなく終わり、6月から本格利用がスタートする。このサービス導入は都内の自治体で3番目という。渋谷桂司市長が26日開いた記者会見で明らかにした。
利用希望の保護者が民間事業者と契約すると、子どものおむつやお尻拭きなどを、事業者側が必要に応じて保育園に直接配送する仕組み。月額利用料2508円(税込み)で、必要量を制限なく使える。渋谷市長は「保護者がおむつなどを用意、持参する手間がなくなり、保育園側もおむつ管理の負担が軽くなる」と双方のメリットを挙げた。
このサービスは、大阪に本社のあるBABY JOB社が、紙おむつなどベビーケア関連製品を販売する「ユニチャーム」(本社・東京都港区三田)と提携し、2019年から先行展開してきた。
会見で、特定企業1社の事業を導入する理由を問われたのに対し、渋谷市長は「小さな市でもあり、このサービスを独自にカスタマイズすることは難しかった」と述べた上で、「わたし自身も子育てを体験して、おむつなどを用意する大変さを実感してきた。特に、おむつに名前を1枚1枚記入するのに手間がかかる。希望する市民がこのサービスを利用するにはまず、園側が導入を決めないといけない」と背景を説明した。
市側によると、5月21日現在のサービス利用者は、清瀬市内の公立保育園3園で計32人。おむつなどを頻繁に使う0~3歳児計123人の26%、ほぼ4分の1が利用しているという。
「市の補助はあるのか」との質問に対し、渋谷市長は「おむつなどは、特定メーカーの製品を使いたいという保護者の方もいる」と指摘して「市の補助は難しい」と答えた。希望者が契約することを可能にするだけで、園側は直接関わらないとの立場だった。
「手ぶら登園」サービスを始めたBABY JOB社によると、今年5月26日現在このシステムを導入しているのは「民間の保育園を中心に全国で2000施設以上」(同社広報担当)。公立保育園で導入した自治体は、都内では渋谷区、町田市に次いで清瀬市が3番目、全国では7番目となる。西東京市は民間保育園2園、小平市は同4園、東久留米市は同2園がこのシステムを利用しているという。
同社が2019年に本格的に事業展開してから、導入施設が各地で急速に拡大した。ユニークな事業が評価され、同社の「手ぶら登園」サービスが日本サブスクリプションビジネス振興会主催「サブスク大賞2020」のグランプリを受賞した。
(北嶋孝)
【関連情報】
・手ぶら登園(BABY JOB)
・公立保育園で「手ぶら登園」が利用可能です(清瀬市)
・サブスク大賞2020 受賞サービス発表!(日本サブスクリプションビジネス振興会)
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