12年目の「3.11」に鎮魂の灯 田無と東久留米の駅頭で
東日本大震災から12年たった3月11日、夕闇迫る西東京市の田無駅前で、今年も市民ネット西東京のメンバーによる追悼キャンドルのイベントが行われた。翌12日には東久留米駅前でも追悼のためのキャンドルナイトが行われ、道行く市民らも参加して「フクシマを忘れない」と祈りを捧げた。
田無駅前では数百個の灯
田無駅前の追悼キャンドルには、通りがかりの親子連れ、高校生、若いカップル、高齢の人などが次々に小さな瓶に埋め込んだ灯芯に火をともし、手を合わせる。夕闇が迫る中で数百個の炎が半月のように広がる。12の数字が浮き出し、見ている人たちの心に染み入った。
代表の秩父誠さんは「コロナ禍の中でも続け、今年9回目。被災地の表通りは復興したようにみえるが、人のつながりがなかなかできない。生活できないので若い人は戻らない。放射能も除染できないのに、海に放出するともいう。原発は最悪です。地球もどんどん壊れている。だから、仲間たちと声を出し、行動で意思を示したい。次回は10回目、これからどうするかも考えるが、続けるしかないかな」と話す。
原発のない社会、地域循環エネルギ―の講演も
翌12日には、東久留米市のスペース105で「原発のない社会を@東久留米の会」(宇津木繁代表)が主催した「3.11 わすれない 市民の力で自然エネルギーの地産地消を発信!」講演会が開催された。
自分たちの足元にあるエネルギ―を活用し、地域循環の再生可能エネルギーを普及したいと活動している「東村山エナジ―」のメンバーが報告。太陽光パネルで蓄電する移動可能で簡易な装置「ソーラー8」を普及。市長の後押しもあり、市内全小中学校22校に設置。学校は災害時の避難場所にもなるので一石二鳥と好評だ。また、自分たちの未来を自分たちで作っていく子どもを育て支えようと、市とも提携しながらキッズプロジェクトも進めている。会場からは東久留米市は2つの清流もあることから水力発電も考えたいとの声も上がった。
東久留米駅でもキャンドルナイト
夕刻17時過ぎからは東久留米駅に移動し、昨年に引き続いて2回目となる「祈りのキャンドルナイト」が始まった。
LEDでともるキャンドルを並べ、「3.11」の文字が浮かぶ。市内在住のソングライター二本松はじめさんと全レク一座が「ふるさと」などの歌声を響かせる。30人近い市民たちが集まってキャンドルを手に立ち、静かに祈りを捧げた。声高ではないが、静かに自分たちの意思を示すのも「3.11」にふさわしいと思えた。
(川地素睿)
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3.10,3.11は祈りの日ですね。相沢ロボットも手を合わしていることでしょう。