「敷き詰め模様」のパズル 多摩六都科学館で作品展と体験イベント

投稿者: カテゴリー: 文化 オン 2023年5月2日

 4月29日から5月7日までの間、多摩六都科学館(西東京市)で「T3初夢コンテスト2023 入選作品展」が開かれている。作品は「T3パズル」という、2色でできた正三角形のピースを敷き詰めて描かれている。作品展示のほか、企画展ブース内で、実際にこのT3パズルを体験することもできる。体験ブースでは、熱中する大人の姿や「できた!」とうれしそうに話す子どもの姿が見受けられた。

 

パズルで遊ぶ子供

パズルで遊ぶ子供(4月29日撮影)

 

 「T3初夢コンテスト2023 入選作品展」で展示されているのは、初夢をテーマに約200人の応募から選定された18作品。今年の干支にちなんで、ウサギをあしらった作品や複雑な紋様の作品などが展示されている。世代を問わない応募があり、6歳から64歳まで幅広い年代の方の作品が入選した。

 

作品展の様子

作品展の様子(4月29日撮影)

 

 ある図形を使って隙間も重なりもなく平面を敷きつめることは「テセレーション」と呼ばれる。自然界では結晶構造などに見られ、デザインなどにも活用されている。T3パズルは、このテセレーションの制作を体験することができる。

 パズルは販売サイトなどから購入でき、Webアプリとして無料で遊ぶこともできる。筆者もWebアプリを試したが、2色の三角を組み合わせるだけでも多くのパターンがあり、時間を忘れて熱中してしまった。

 

HIBARI-TIMES

筆者作。読めるだろうか

 

 期間中、科学館館内で開催されている企画展のブース内でも、複数の親子連れがこのT3パズルを体験していた。悩みながらもパズルを完成させ、達成感に満ちた声を発したりする子どもや、子どもより熱中している親の姿が見受けられた。

 このT3パズル、単純なようで実に奥が深い。同じ図形を組み合わせるだけでも何パターンもの組み合わせ方があり、複数組み合わせることでの無限に近い表現ができる。作品展のコンテストを主催した日本テセレーションデザイン協会の荒木代表は「パズルを通して探究心を高めると共に、数学やアートにも触れてもらいたい」と話している。

 残り数日となったゴールデンウィーク。科学館に足を運び、テセレーションの世界に触れてみるのはいかがだろうか。
(松浦孝典)

 

【関連情報】
・T3初夢コンテスト2023 入選作品展(日本テセレーションデザイン協会
・春のパズル島へようこそ(多摩六都科学館

 

 

松浦孝典
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