学校給食無償化

学校給食費無償化を求める西東京市の署名5158人分に 市民団体が池澤隆史市長に名簿手渡す

投稿者: カテゴリー: 子育て・教育 オン 2023年10月12日

 学校給食費の無償化を求める5158人分の署名簿が10月8日、西東京市内で活動してきた市民団体のメンバーから池澤隆史市長に手渡された。活動は10月いっぱい続き、署名はまだ増える見込みという。(写真は、署名簿を渡した市民の会メンバー。中央が池澤市長、右隣が松澤代表=市長応接室。学校給食費無償化を求める西東京市民の会提供)

 

 署名活動を続けてきたのは、子育て中の市民らが集まる「学校給食費無償化を求める西東京市民の会」(松澤晃子代表)。8日午後、池澤市長に名簿を渡して45分ほど懇談。物価高騰のなかで暮らす子育世帯の切実な状況や思い、市への期待など、署名活動を通じて感じた声を伝えた。

 

学校給食無償化

市民の願いが託された分厚い署名簿(学校給食費無償化を求める西東京市民の会提供)

学校給食無償化

署名簿提出後に開かれた報告会(田無公民館)

 

 同日夕に開かれた報告会によると、池澤市長は「みなさんの気持ちはよく分かる」としながらも、市立小中学校の給食費無償化は最低でも約7億円が必要になると指摘。市の財政事情に触れた上で「1年間ならできるかもしれないが、(無償化は)継続して実施しないと意味がない。国や都が補助してくれるよう東京都市長会(多摩26市)を通し最重点事項として要望している」と話した。

 松澤代表は「50分ほどのやり取りの中で市長は『1年間だけなら(無償化が)できるけれども』と3回も繰り返した」と紹介した。署名簿提出に同行したメンバーも「給食があるというだけで登校する子がいる」「夏休みが終わったら子どもが痩せていた」など、給食が果たす隠れた効用を伝え、「まず1年実施してみたら」「無償化が大変なら、軽減からでも始められないか」などと訴えたという。

 会場にいた元市議会議員は「3ヵ月間で5000人を超えた。短期間でこれほど署名が多いのは珍しい。みなさんが頑張った成果」と発言。他の参加者からも「1年だけでも無償化してもらいましょう」などの声が上がった。

 このほか「隣の市の中学生たちが署名してくれた」「外国籍の人たちもカタカナで署名していた」「駅頭に立ってビラを配ると、がんばれ、と励ましてくれる方がいたりして心強かった」などのエピソードも紹介された。

 

学校給食無償化

街頭で署名活動(ひばりヶ丘駅南口)(学校給食費無償化を求める西東京市民の会提供)

 

 市教育委員会の学務課が9月末の市議会決算特別委員会に提出した資料によると、多摩26市で学校給食費無償化を年間通じて独自実施しているところはない。期限付き実施は青梅市(今年2~3月分)、武蔵村山市(今年3学期<1~3月>、6~7月・9月)。狛江市は今年度、市立小中学校在籍の第3子以降を無償化。府中市は10月から来年3月まで、市立小中学校の子どもたちを対象に、半年間の無償化を決めた。

 西東京市議会は昨年9月、学校給食費無償化を求める意見書を可決。今年3月には「市として財源確保に努めるとともに、早急に実施することを強く求める」決議を可決している。
(北嶋孝)

 

北嶋孝
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