雨情をしのぶうたまつり 5月26日、ルネこだいらで
「七つの子」「シャボン玉」など心に残る数多くの童謡を残した詩人、野口雨情(1882〜1945年)をしのぶ「第13回こだいら雨情うたまつり2019」が5月26日、ルネこだいら(小平市民文化会館)大ホールで開かれる。
茨城県生まれの雨情は、東京専門学校(現・早稲田大学)に入学し、坪内逍遥に学んで詩作を始めた。作曲家の中山晋平、本居長世らと組んで「十五夜お月さん」「赤い靴」「青い眼の人形」「兎のダンス」など数々の童謡を世に送り出し、「船頭小唄」「波浮の港」といった歌謡曲、民謡の創作にも取り組んだ。
北原白秋、西條八十とともに三大童謡詩人と謳われたが、白秋や八十の都会的作風に対して、雨情には素朴な田園の情趣をうたう作品が多い。
主催の小平市文化振興財団によると、雨情の墓が生地のほかに東京都小平霊園にあることにちなんで、市民有志による「雨情研究会」が1996年から2004年まで「雨情祭」を開催していた。メンバーの高齢化によっていったん途絶えた催しを引き継ごうと、2007年に「うたまつり」が始まった。
文学的視点からアプローチしていた雨情祭に対して、うたまつりは雨情の紡ぎ出した美しい日本語と豊かな詩情を次世代の子どもたちに伝えるために、演奏を主体としたイベントとなっている。当日は歌手のたいらいさおさんをはじめ地元の吹奏楽団、声楽家、演奏家が出演する。
同財団は「毎年、幼い頃に歌った童謡を懐かしんで来られるお年寄りが多い。多くの子どもたちにもぜひ美しい日本語を楽しんでほしい」と話している。
開演は午後1時半、入場料は500円(全席自由、未就学児は無料)。
(片岡義博)
【関連リンク】
・「2019こだいら雨情うたまつり」(ルネこだいら)
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