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「ヒマワリ迷路」で思い切り、夏! 東大農場で「農・アート・福祉」

By in みどり-環境, 交流・共生 on 2019年8月12日

青空にくっきり映える黄色の大輪

 東大生態調和農学機構(西東京市緑町)で8月8日と9日の2日間、ヒマワリ迷路が一般公開された。主催するアーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)が行なっている「TURN」プログラムの関連企画。そちらの活動にも興味があったが、先ずは元気に咲いてるヒマワリに会って「夏を満喫しよう」と9日、このイベントに参加した。

 

夏の匂い

 

ここからは別世界

 

 

 ビルに囲まれたアスファルトの道を歩き、東大農場(東大生態調和農学機構の通称)に到着した。正門を入ると草を刈った後の様な匂いが飛び込んできた。子どもの頃を思い出す夏の匂い。空はよく晴れて、サクラの木が濃い影を落としている。木陰を歩いて行くと時折、やさしい風がふいた。

 会場は東大農場の「圃場」と呼ばれるところ。お父さん、お母さんと子ども、おじいちゃんおばあちゃんと孫、と思われる人たちが開場を待っていた。

 見慣れない車椅子が置かれている。フランス製のアウトドア用車椅子。試乗することもできるそうだ。ベビーカーでの来場者には預かりサービスもある。幼児から大人まで、次々来場していた。1日目は300人が訪れたそうだ。

 

これなら迷路の狭い道も通れる

 

 受付のスタッフに、迷路を探検しながら4カ所あるポイントでスタンプを押してゴールすることを教えられた。子どもが描いた絵葉書をスタンプラリーの台紙としてもらい、いよいよスタート。いきなり特大のカボチャにびっくりした。

 

重さは約30キロ、会場のあちこちで大活躍

 

 筆者の背丈を越えるヒマワリが通路に沿って、頭を下げ気味に咲いている。休憩スポットのスタッフによると、2、3日前までは真っ直ぐに咲いていた、ということだ。鮮やかな黄色のせいか、それでも十分、元気を感じる。

 「マティスのひまわり」「ゴッホのひまわり」「モネのひまわり」と画家の似顔絵の書かれた標識が並んでいる。そう言えばその画家の絵を思わせるようなヒマワリが咲いている、ような気がしてくる。この辺りはゴッホっぽいな、と考えたスタッフのサービス精神に拍手を送った。

 

マティスのヒマワリ

 

 1メートル弱の道幅、両側をヒマワリの列に囲まれて進んでいく。道の分岐点でどちらに進むか思案のしどころとなるが、何となく人の声のする方に進む。

 頭の上は見事な晴天。帽子一つで遮るものは何もない。地面からの照り返しがないおかげで、街中を歩く様な熱気に包まれる感じではない。ヒマワリの茎は直径4センチくらい。蕾も発見した。進む方向を変える度に、ヒマワリを正面から見たり、背面から見たり。夢中になって写真を撮っているうちに、いつの間にかゴール地点に着いていた。

 ゴールのテントでヒマワリの種のプレゼントを貰い、木陰で休もうと思っていたところ、思いがけない「ミスト」のサービスが始まった。

 

ミストはがんばったご褒美? お母さんも「直ぐに乾くから大丈夫!」

 

 

2周目に挑戦

 

 次々とゴールインする子どもたちは、ゴールのテントで集めたスタンプを見せている。そういえば、写真を撮ることに夢中で、スタンプラリーのことを忘れていた。簡単にゴールに着いたと思ったのは浅はかだった。2周目に挑戦。

 スタート前に休憩テントのスタッフが教えてくれた。「この迷路は【TUNR】の形ですよ。スタンプもその4文字。行き止まりに注目してポイントを見つけてください」とのことだった。

 

地図を見るのはちょっとズルかな?

 

 教えてもらった通り「こっちに行ったら行けないな」というところにスタンプポイントがあった。「T」を押してニヤリ。次は「U」だ。

 子どもたちが、迷路の中を歓声をあげながら走り回っている。暑くても関係なさそう。昨日は10周した子どもがいたということだ。

 すぐ近くから「あったー」と声が聞こえた。行ってみると「U」のスタンプ。またズルをしてしまった。後の二つは自力で探し、ようやく本当のゴールイン。スカッとした。

 ゴール地点で休憩する男の子とお母さん。先ほど「あったー」と声を上げてくれた子だ。
 「楽しかったよ」「今度は(多摩)六都科学館に行くよ」「児童館に行ったことある?」と楽しくおしゃべりをした。お母さんも「子どもが楽しめるところがいくつもあって助かります」と話した。

 

ひばりが丘から来ました、という男の子とお母さん

 

アートと福祉をつなぐ

 

 アーツカウンシル東京の荒木由香里さんにお話を聞くことができた。
 パンフレットによると、「TURN」とは、障害の有無、世代、性、国籍、住環境などの背景や習慣の違いを超えた多様な人々の出会いによる相互作用を、表現として生み出すアートプロジェクト、という。東大農場では圃場を使用して、月に一度活動を実施。活動を通してどの様な効果がもたらされているかを検証している。

 2019年8月16日から20日まで(19日は会場休館日)「TURN」で活動する多彩な人たちが集結する「TURNフェス5」が東京都美術館で行われる。今回の「ヒマワリ迷路」はその関連企画として開催した、ということだった。

 およそ100平方メートルのヒマワリ迷路に植えられているのは、この後、肥料になる種類。元気に咲くヒマワリが今度はどんな作物の肥料になるのか、楽しみだ。

 

圃場いっぱいに咲くヒマワリ

 

 「農」と「アート」と「福祉」というキーワードを貰い、心を耕し、水をやっていかなくては、などと思いながら帰路に着いた。爽やかな風がふいた。
(渡邉篤子)

 

【関連リンク】
・「ヒマワリ迷路」(TURNフェス5関連企画)(アーツカウンシル東京
・TURNフェス5(アーツカウンシル東京

 

【筆者略歴】
 渡邉篤子(わたなべ・あつこ)
 ひばりが丘在住約30年。音楽教室講師の傍ら公民館などで音楽講座の講師を務める。ひばりが丘でエリアマネジメントをする民間団体「まちにわひばりが丘」のボランティアチーム「まちにわ師」2期生。コミュニティーメディア「AERU」担当。

 

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