南町5丁目に地域の交流スペース「どんぐり」 お披露目会は10月13日

投稿者: カテゴリー: 暮らし オン 2019年10月8日

 いつでも誰でも集まれる。子どもも大人も出入りする-。地域の多世代交流と居場所づくりを兼ねたスペース「どんぐり」のお披露目会が10月13日に開かれる。西東京市南町5丁目の住宅を改装し、すでに子どものプログラミング教室が始まり、大人の勉強会や歌を楽しむ活動にも使われている。(写真は、手作りの看板を掲げた交流スペース「どんぐり」)

 お披露目会は13日(日)午後2時スタート。午後3時から保谷落語愛好会の「出前寄席」や有志による「皆で懐メロ」を挟み、夜7時までオープン。もちろん出入り自由。場所の確認や部屋の見学、集まる人たちとの交流を図る。

お披露目会のお知らせ

 

 「どんぐり」は田無庁舎や中央図書館・田無公民館、スポーツ・文化交流センター「きらっと」の並びにほど近く、田無駅南口から徒歩5分。住宅街の中にある。居場所づくりを始めた富沢このみさん(72)は、市民団体「田無スマイル大学実行委員会」代表などの活動で知られ、ひばりタイムスの連載「まち思い帖」の筆者でもある。地域とコミュニティーの活動に人一倍関心を寄せてきた。

 

交流スペースを開く富沢このみさん

 

 「地域の自治会活動で、近くの地区会館を有効に使わせていただいていますが、もう少し自由に、いつでも誰でもふらっと立ち寄れる居場所があるといいなあ、と思っていました。また、子供の声が聞こえない地域になっており、いろいろな世代の人が行きかって欲しいなあと。そんなとき、たまたま隣家が空き、入手出来ることになったんです」

 会議やイベントを開こうと思っても、公共施設の部屋を確保するのはひと苦労。都合のいい日時が空いているとは限らない。飲食などにも制約がある。公共施設のありがたみを重々承知の上で、隣家入手に気持ちが動いた。

 

リビングとダイニングは約40㎡。会議にも使える

 

 春ごろ隣家の動きを知り、夏には正式契約を済ませた。相当額の出費になるけれども、富沢さんはむしろ前向き。「一人暮らしだし、あとはなんとかなりそうなので、思い切りました」とさらり。「市内には自宅を開放して、地域の人たちと一緒に居場所作りをしている方々がいる。大変だと思うけれども、そういう人たちの経験が後押ししてくれました」。地域で活動し、培ったネットワークがエネルギーになった。

 北海道の大学教授生活を切り上げ、母親の介護で西東京市に戻ったのが13年前。母を看取ったあと、「まちを楽しむ」「人のつながりをつくる」「30年後笑って暮らせるまちを作る」などを掲げた地域の「ゆるい」集まりに参加した。100人の笑顔の写真を集める「スマイルフォト100」をはじめ、「西東京産野菜を使った鶏鍋」を市民祭りに出店したりした。そんな楽しい経験が、田無スマイル大学につながった。最近は地域づくり、防災のための避難所運営ゲーム活動、西東京市かるたづくりなどを通じてネットワークはもっと広がった。

 

子どもは熱心。楽学舎のロボットプログラミング教室(10月2日)

ノーマライゼーション西東京の会(通称ノマ西東京)の勉強会(9月26日)

シニアの市民団体「にじの会」が歌を楽しむ(8月27日)(写真3枚はいずれも筆者提供)

 

 話を聞きつけて、スペースの予約が相次いだ。子ども向けのプログラミング教室、市民団体の勉強会、歌声も響く…。それだけではない。正式のお披露目前に、早くも要望まで出てきた。「健康麻雀をしたいから、ぜひ会場にしたいと言われて、麻雀台も用意しました。スマホの使い方講座の希望もありました」と笑顔の富沢さん。

 「ランチ会も開きたいし、ママと赤ちゃんの息抜きタイムにもいいですね。午後は子どもたちの遊び場、たまり場に使えます。夕方からは大人の時間にして『ちょい飲み』も」(笑)。「ほっと」するときもあれば、「ホット」になるときも。「どんぐり」の夢は広がる。
(北嶋孝)

 

地図(クリックで拡大)

【どんぐり】
 所在地 西東京市南町5-25-14(地図参照)
 利用料 2時間1000円。夜7時以降は1500円
 連絡先 富沢このみ(電話042-462-1951 メールpba01177@nifty.com)
 facebook: https://www.facebook.com/asobou.donguri.de/
 HP: https://asobou-donguride.com/

 

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