「アースデイ in 西東京」中止 手づくりの交流・連携企画検討へ
今年16回目となるはずだった「アースデイ in 西東京」が中止になった。西東京いこいの森公園を会場に5月17日の開催を予定し、参加団体も確定して準備を進めてきたが、新型コロナウイルスが猛威を振るい終息の見通しがたたなくなった。このためアースデイ事務局会議で4月初めに中止を決定、参加団体の了承を得た。事務局ではこの間、次年度の開催へとつなぐ取り組みを話し合い、市民による手づくりの交流・連携企画を検討している。
アースデイは1970年にアメリカのデニス・ヘイズ氏が「地球の環境を考えよう」と呼びかけてはじまった市民運動で、「Think Globally,Act Locally」(地球規模で考え、足元から行動しよう)をスローガンに世界中に広がった。
西東京市(当時田無市)でも、アースデイ実行委員会を結成。「地球環境を考える」日として市内の団体や個人などが中心になって手づくりイベントを開催してきた。2019年までは市主催の環境フェスティバルと同時開催し、毎年4000人を超える市民の楽しいおまつりとして親しまれてきた。
2020年になって環境フェスティバルは別の場所で別の時期に開催されることになった。今年も例年通りに開催するかどうかの議論を経て、市民の手づくり企画としての姿勢を崩さずに、さらに盛り上げようと実行委員会では多彩な企画を練っていた。
テーマを「地球のためにできること、みんなのくらしが未来を変える」にし、環境破壊などで傷んでいる地球を救おうと国連が提唱する「SDGs」(エス・ディー・ジーズ 持続可能な開発目標設定・17項目)を参加出店団体・グループのブースにも掲げようとの申し合わせもできた。また、プレ企画として、子どもたちを対象に映画や紙芝居などを通じて、地球に生きる小さな生物-みつばちと命を考え、子どもたちが書いた手紙を国連に送ろうとの企画も進行中だった。その矢先の「中止決定」だった。
実行委員会(加藤泰委員長)では、来年の同時期、5月ごろに「2021年アースデイin西東京」として開催する予定。それまでは参加団体が交流し親睦を深め、ネットワークも活用するなど活動を継続することにした。
具体的には、「中止」の経緯と実行委員会としての訴えを参加団体や関係諸団体に説明。「アースデイ・ネット」を結成し、文書やWEBなど多様なメディアを通じて、各団体の動きや国連が提唱する「SDGs]の取り組みなどを発信する。また、アースデイのテーマソング「明るい表通りで」などを動画にし、6月から発信する予定で準備をすすめている。
(川地素睿)
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