今こそランチだ、「陽気なキッチン」 子ども食堂がテイクアウト始める
西東京市の子ども食堂の一つ、天理教田無分教会で毎月一度12日に行われていた「陽気なキッチン」。コロナの自粛要請で、会場が使えなくなる市内の子ども食堂が多い中、自前の場所を持つ「陽気なキッチン」が、ランチのテイクアウトを始めた。(写真は、手作りの「子ども食堂」ピンクの旗)
天理教田無分教会会長で、陽気なキッチン代表の平野徳司さんは「保護司もやっているので、いろいろな方と会います。民生委員さんや子どもに関わる方から、長引く休校の中でランチに困る家庭があることをたくさん耳にしました。学校が休みの5月中に3回、週に一度ランチをやろうと思いました」と言う。
緑町2丁目にある田無分教会は、敷地がたっぷりあり、テイクアウトしたランチを、庭で食べて行くこともできるように準備されていた。
午前11時30分のオープン間もなく、2組の幼児連れ親子がやって来た。
一人は、日頃の「陽気キッチン」に参加している方だ。陽気なキッチンは、大人200円、高校生100円、中学生以下は無料である。「これで200円は安いよね」とママ同士で言いながら、「今日はお庭で食べようね」と、手際良くテーブルセッティングしていた。手入れの行き届いたお庭でのランチ。写真撮影のとき、反対側を向いてもらったので顔が見えないが、ママと可愛いおちびさん達は、笑顔に溢れていた。
オープンから2時間、午後1時30分までに、10組の親子が利用した。
私の知る平野さんは、「誠実」で「おだやか」な人柄である。「陽気な」と言うワードが気にかかる。平野さんに「陽気なキッチン」と名付けた由来を聞いて見た。
「人生、いろいろなことがあります。陽気な毎日を繰り返して頂きたい。こんな思いで陽気なキッチンと名付けました」
あとの2回、会場にあふれ出すほどに子どもが来て、平野さんが目指す陽気な毎日のひとコマとなると良いなぁ。近所の子ども達に、美味しいカレーを分けてもらいながらの帰り道にそんな思いを馳せた昼下がりだった。
次回は、5月19日、5月26日です、お忘れなく。
(石田裕子)(写真は筆者撮影)
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