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マスクを着けない子どもを差別しないように 請願採択受けて小平市がガイドライン改定
コロナ感染をめぐりマスクを着けていない子どもを教育現場で差別しないよう求めた請願を小平市議会が2月末に全会一致で採択したことを受けて、小平市教育委員会は4月、請願内容に沿って「小平市立学校版感染症予防ガイドライン」の一部を改定した。(写真は、全会一致で請願が採択された小平市議会)
学校でのマスク着用に苦しむ子どもたちの保護者や市議からなる「子どもの豊かな育ちのための会小平」が全国から集まった2636筆の署名とともに請願を提出。請願は①常時マスク着用による長期的影響によるリスクの周知②マスク不着用の子どもへの差別が生じない指導③ガイドラインへの記載④給食の喫食方法への配慮――などを求めていた。
4月4日付けで改定された新ガイドラインは、昨年11月の改定版に請願の②と③を反映した内容になった。
11月版では「教育活動上の留意点」の項に「気候の状況等により、熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合は、マスクを外す」とだけ記されていたが、4月版では冒頭の「感染症対策に関する基本的な考え方」に「教職員は、熱中症などの健康被害を踏まえ、気候の状況や活動内容からマスク着用による健康への影響が大きい場面を適切に判断し、児童・生徒にマスクを外すよう指導する」と、熱中症だけでなくさまざまな状況で子どもが「苦しい」と感じた時にマスクを外せるよう指導する内容になった。
「密接の場面への対応(マスクの着用)」の項では、11月版になかった「アレルギーや心身の状況等の理由により、マスクを着用することができない児童・生徒や、常時マスクを着用することについて、不安や不調等を感じる児童・生徒に対して、差別や偏見が生じることがないよう指導する」との一文が新たに挿入された。
また「感染者、濃厚接触者等に対する偏見や差別 への対処」という項では、11月版の「感染者、濃厚接触者とその家族、感染者の対策や治療にあたる医療従事者とその家族に対する偏見や差別につながるような行為は断じて許されないものである。新型コロナウイルス感染症に関する適切な知識を基に、このような偏見や差別が生じないように、発達の段階に応じた指導を行う」という記述に、「また、ワクチン接種の有無に関わる個人情報への取り扱いやマスク着用の有無に関する偏見や差別についても同様に指導を行う」というマスク着用などに関する一文が加わった。
請願内容の①④については今回の改定では反映されなかった。「子どもの豊かな育ちのための会小平」は「次回のガイドライン改定までに検討していただきたいと私たちとしては強く思っております。すべての請願内容が実行され、その内容が現場に届いていくところまで私たちも引き続きしっかりと活動を続けてまいります」とコメントしている。
(片岡義博)
【関連情報】
・小平市立学校版感染症予防ガイドライン(新型コロナウイルス感染症)令和4年4月4日版(小平市)
・小平市立学校版感染症予防ガイドライン(新型コロナウイルス感染症)が改訂(子どもの豊かな育ちのための会小平)
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