読者特集「ひばりタイムスとわたし」 多様多彩な「みんなの声」

投稿者: カテゴリー: メディア・報道連載・特集・企画 オン 2023年12月27日

【11~20】

 

 

【11】新型コロナウィルス情報は頼りになった  丸山修(西東京市)


 愛読者なので休刊? 廃刊? はとても残念です。西東京界隈の新型コロナウィルスの情報はひばりタイムスが一番信頼性が高く頼りになりました。
(12月16日、メールから)

 

ワクチン接種

新型コロナウイルスのワクチン接種が始まる(2021年4月)

 

【12】地元の暮らしに根差したジャーナリズム  佐々木眞(鎌倉市)


 「ひばりタイムズ」が突如終焉の時を迎えるとききまして、非常に驚いております。
おそらくはあの何事も疎かにしない北嶋編集長が、寄る年波に勝てず、疲労困憊されての退場ではないかとお察しするのですが、ともかくあれほど地元の暮らしに根差した真のジャーナリズムの名に値する文化的なweb媒体を、小生は見たことも聞いたこともありません。
 鎌倉在住の私は、田無に親戚がいることと、今から半世紀昔の大学時代に、東伏見の武蔵関公園の畔にしばらく下宿していたことくらいの淡いつながりでしたが、「ひばりタイムズ」に掲載される、あれやこれやの情報を見聞きするのが、もはや棺桶に片足を踏み入れた老人にとっての、ささやかな楽しみのひとつでした。
 また小生は、杉山尚次さんの「書物でめぐる武蔵野」という連載を愛読しておりましたが、なんとかどこかで完結して1冊の書物になればいいなと期待しております。
北嶋大兄、そして応援スタッフの皆さん、10年間の長きに亙って有難うございました。
ご家族ともども、まことにご苦労様でした。
 このうえはしばらく休んで英気を養っていただき、お互いに人世の最終コーナーをゆっくり回ろうではありませんか。
 西暦2023年師走16日夜   佐々木 眞拝
(12月16日)

 

 

【13】キョウヨウとキョウイクの手引き書   青山恭彦(西東京市)


 ありがとう。ひばりタイムスはキョウヨウとキョウイクの手引き書でした。
 『ひばりタイムスは年内いっぱいでニュースの更新を停止し、~』という記事を読んで、真っ先に頭に浮かんだことは、「なんでうち(きらっとシニア倶楽部)より若いのに――。」でした。
 転勤族で残業が当たり前の時代の会社員だった私が、リタイアして気付いたことは、自分の住む町を殆ど知らないことでした。時間があるのに出かける所がない。町を知りたいのに知人がいない。そんな私にとって、リタイア後、最初に入会したきらっとシニア倶楽部で新しい発見があったのですが、その後にデビューしたひばりタイムスは、更に町を知る上で大変に有益でした。共に地域情報メディアですが、テーマごとに記事を作るきらっとシニアは年4回の発行。一方、市民の活動やイベント情報やその予定を毎日提供するひばりタイムスは、町を知らないリタイア市民のためには、キョウイクとキョウヨウの正に手引書です。今日行く所がある、今日用がある、という人は、家に閉じ籠っている人に比べて、どんなに楽しく健康なことでしょう。
 町へ出て、町の人と知り合いになる、このごく自然なことを手助けしてくれたのが、私にとってはひばりタイムスででした。いろんなイベントに参加して、お蔭で町にたくさんの知人ができました。
 今後、ひばりタイムスによる情報の更新が止まってしまうのは、新しいキョウイクとキョウヨウが不足する事態となりそうです。
(12月18日、きらっとシニア倶楽部

・「一緒に楽しもう! ちびっ子から大人まで」 東伏見で第8回にこにこ地域祭り( 2019年8月6日
・歌って楽しく防犯ライブ! ロック音楽で「特殊詐欺にご用心!」(2019年6月23日

 

ボンボンロール

防犯ライブは盛り上がった(東伏見コミュニティセンター、2019年6月)

 

 

【14】北嶋さんとの出会い   土井節子(西東京市)


 ひばりタイムスの北嶋さんとの出会いは、西東京市議会を傍聴した時です。
 本会議や予算委員会を傍聴した時、何度もご一緒しました。私たちは一般市民傍聴席ですが、北嶋さんはいつも大きなカバンを持って記者席に座っておられました。目線があった時は軽くご挨拶し、ああ今日も来ておられると何となく安心しました。
 会議がお昼休みを挟んで長引くときは、ご一緒に市役所の食堂に、或いは近くの食堂に行ってご一緒に昼食をとりました。その時は懐かしい田無市政・保谷市政の話や政治談議に盛り上がり、北嶋さん個人のこと、これまでのお仕事の話などを聞かせていただきました。
 私たちも市民グループとして、議会傍聴記などを載せた会誌を発行しているのですが、 文章を書くことの難しさを実感しています。「ひばりタイムス」の記事を拝見して、その無駄のない的確な表現に、さすがプロの文章といつも感心させられていました。
 議会傍聴をお休みされるとお聞きして、寂しく感じておりました。地域の貴重な「ひばりタイムス」の休刊残念ですが、北嶋さん、10年の長きに渡りご苦労さまでした。
(12月18日、西東京・みんなの会

・座談会「傍聴席から見た議会」 みんなの議会をもっと身近に(2021年10月18日

 

傍聴席

西東京市議会の本会議場の傍聴席(21年10月)

 

 

【15】あたたかさと厳しさ   市川美亜子(神奈川県)


 北嶋さん、みなさん、ほんとうにお疲れさまでした。2012年ごろから2年弱、全国紙記者として西東京市などの担当となった時、まったく土地勘のないなかで北嶋さんに何からなにまで教えていただきました。保谷と田無の土地柄の違い、市民活動の活発さや魅力、子育て世帯の移住のお話など、地域へのまなざしが、あたたかさと厳しさをどちらもが降り注ぐようでした。いずれ私もこんなふうに自分の地域で発信していけるように踏ん張っていきたいな、と北嶋さんは憧れの存在です。ここで培われたパワーで、みなさま一人ひとりがこれからも、どこかで、なにかを発信されるのかなと楽しみにしています。お疲れさまでした。
(12月18日)

 

 

【16】印象に残る「市民が決める」  福沢光一(中野区)


 西東京市とその周辺のニュースを知るなら、ひばりタイムスです。2016~17年度の2年間、西東京市を取材し、実感しました。編集長の北嶋孝さんをはじめとしたスタッフの方々のキメ細かい取材、地域のイベントや予定から、市議会の審議会、委員会まで、幅広い分野を網羅した地域報道は、他を圧倒していました。
 西東京市民の公共財になっていたと思います。
 19年に北嶋さんにインタビューをお願いした際、さまざまな問題について北嶋さんが「最終的には市民が決める。市民が判断するために必要な情報を提供したい」と話されたことが印象に残ります。
 ひばりタイムスがあるお陰で、西東京市の民主主義は進化してきたと感じます。
 西東京市について一つ指摘したいことは、早稲田大学マニフェスト研究所が2010年度から毎年、全地方議会へのアンケート結果を基にした議会改革度調査ランキングを発表しているのですが、同研究所によると、最新の2022年は、西東京市議会は回答していません。市民への情報共有、住民参画の公開度を西東京市はいっそう進めるべきだと思っています。
 ひばりタイムスがニュースを更新しなくなった後の西東京市の情報公開が心配です。
 ひばりタイムスさん、長い間ありがとうございました。
 福沢光一(毎日新聞記者)
(12月19日)

・東京彩人記 事実伝え考える材料に 地域報道サイト「ひばりタイムス」編集長・北嶋孝さん(74) /東京(毎日新聞 2019/5/29 地方版

 

 

【17】町は生き物、暮らしの変遷がある  貫井万莉(西東京市)


 ”生まれ育った町を起点に、学生時代、社会人時代を通じて10年以上国内外で生活し、2年前にひばりが丘に戻ってきました。
 生まれ育った町なのに、その歴史や街の息遣いを知らずにいた私にとって、”ひばりタイムス”との出会いを通じて、町は生き物で、その歴史の軌道に新たな町の取り組みや人の暮らしの変遷があるんだな……とふと思うことがありました。東久留米の黒目川は昔と違って今は子供たちが川遊びができるようになり、「水の市」の呼び名に値するようになりました。
 東久留米の水辺に住む縄文時代のお話。
 数年間奈良に住んで、ひばりには何もないなーなんて思っていた私にとっては、人知れず歴史はあるんだと気づかせてくれる記事でした。
 ひばりタイムズが取り上げる市の活動や、様々な市民活動のニュースは市政への関心と、市民である者としての責任を思い起こさせてくれました。
 素晴らしい情報発信元であるひばりタイムズが無くなることはとても寂しいですし、残念ですが、これまでに皆様の功績に心から”ありがとうございます”とお伝えしたいです。
(12月19日)

 

 

【18】新発見が盛り込まれた情報満載  新井秀樹(西東京市)


 地域の情報発信基地であるひばりタイムズが停止してしまうのは大変残念です。地域行政の状況や地域の新発見が盛り込まれた情報が満載で興味深く拝見しておりました。10年間お疲れ様でした。今までの地域貢献に感謝申し上げます。
(12月8日、関連記事コメントから)

・武蔵野徳州会病院に手術支援ロボット 国産導入は都内で初めて(2021年12月14日)…

 

武蔵野徳州会病院

武蔵野徳州会病院

 

 

【19】書き手と読み手がともに協働・連携  渡辺美恵(西東京市)


 専門性豊かにして読みやすく、上質にして馴染みやすく、行政情報にして温もりがあるひばりタイムスの絶妙なバランス感覚が好きでした。その源にある編集長・北嶋孝さんの情熱と知性と優しさをひっくるめたお人柄も好きでした。加えて、市民誰もが発信者になれる場を提供されたサイトづくりも好きでした。だから今回のことはほんとうに残念です。
 わたしとひばりタイムスをつなぐキーワードは「東日本大震災」でした。なぜなら、北嶋さんと初めてお会いした時は宮城県女川町から避難してこられたTさんがご一緒でした。その後、西東京市と協働で『3.11から10年―東北被災者と西東京市の人びとが紡いだ日々』を発刊した時には紹介文を書きませんかといううれしいお誘いをいただきました。目の肥えたひばりタイムス読者に興味を持っていただけるように書かねばと緊張したのですが、掲載後には旧友や知人からあたたかい励ましのコメントが届き感激! うれしかったですね。
 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発出されるなか、3密(密集・密接・密閉)回避のため集えない3.11被災者の寂しさと孤立を防ぐため、「手紙で交流」しようと声掛けしてまとめた冊子『ひとこと近況集』を全3巻発行しました。そして、コロナ禍の事業の最後は「声で交流」となり、エフエム西東京の電波に乗せて『元気か~い 3.11ラジオです』を全4回放送することになりました。その時の記事は、インタビューにお答えしたものを北嶋さんがまとめてくださり有難かったです。
 なお、書き手と読み手がともに協働・連携しながら積み上げてきたひばりタイムスの記事はどれも個性豊かで力作ぞろいですが、なかでも、足掛け8年の連載「まちおもい帖」(著者・富沢このみ)を読むのが好きでした。ありがとうございました。
(12月21日、NPO法人生活企画ジェフリー

・大震災を忘れることなく、いのちをつなぐ 『3.11から10年―東北被災者と西東京市の人びとが紡いだ日々』発刊によせて( 2021年2月10日
・震災被災者と市民らが「声の便り」で交流 FM西東京「元気か~い 3.11ラジオです」、12日から全4回( 2022年11月10日)…

 

 

【20】課題を可視化する役割-タイムスに関わったすべてのみなさんに頭が下がる  畑仲哲雄(京都市)


 私は北嶋さんの後輩記者で、いま大学教員をしています。ジャーナリズム研究者の一人として、地域情報を丁寧に取材・報道されている「ひばりタイムス」には敬意を抱いてきました。「更新停止」は残念ですが、北嶋さんをはじめタイムスに関わったすべてのみなさんには頭が下がる思いです。
 日本のメディアは3層構造です。第1層には、NHK・全国紙・在京キー局など東京に本社がある全国メディアがあります。第2層には都道府県域をカバーする地方紙や地方局があり、第3層には市町村域の地域情報を専門とする地域紙や地域FMなどがあります。
 タイムスは第3層に含まれるでしょう。この第3層の市町村域メディアが活発な地域ほど情報環境が豊かであるというのが私の持論です。というのも、東京には第一層の巨大メディアがあっても、全国ニュースに注目する傾向が強く、わが町の自治に関わる情報を十分得ているとは言えません。
 私自身ながらく23区内で暮らしていましたが、共同体意識は希薄でした。地元の情報を十分得られない地域ではデモクラシーが弱体化すると言われます。じっさい、東京や大阪の住民自治のパワーは半世紀前に比べると著しく後退しています。
 西東京で生まれたタイムスはこの10年間、全国メディアが取りこぼしてきた情報をすくいあげ、地元行政の目が行き届かない課題を可視化する役割を果たしてきた貴重なメディアでしたし、タイムスを支えてきた人たちは、近年注目を集めるシティズンシップ教育のお手本のような人たちだと思います。みなさんの、あとに続く人がきっと現れることを、京都の空の下で祈っています。
(12月21日、龍谷大学社会学部教授

 

 

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読者特集「ひばりタイムスとわたし」 多様多彩な「みんなの声」」への1件のフィードバック

  1. 青山恭彦
    1

    北島様 お疲れさまでした。今までのご苦労のほどは想像できます。 このところの「まとめ」の大編集を拝見していますと、北嶋さんのエネルギーの余韻が猛烈に感じられ、クローズにはまだまだという思いが込み上げてきます。なぜかカズオ・イシグロの「日の名残り」を思い出しました。新しい「何か」を心から期待しています。

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