10万本のひまわりが待ってます 清瀬市で4年ぶりフェスティバル復活へ
東京都内最大級といわれるひまわり畑をめぐってその美しさを満喫できるイベント「ひまわりフェスティバル」が清瀬市で開かれる。新型コロナウイルス感染症の影響で3年間中止になっていたのがことし復活。7月22日から30日までの期間中に10万人が訪れると予想して準備が進み、7月1日からインターネットでの予約受付が始まる。主催者はボランティアで運営する無料のイベントを支えるためのクラウドファンディングへの協力を呼び掛けている。
同市下清戸にある約2万4000平方メートルの農地には、次の作付けのための緑肥(肥料)用に10万本ものひまわりが植えられ、夏には一斉に開花して美しい風景をつくる。清瀬市は東京近郊としては農地がまとまって残り、農業を中心とした地域活性化に熱心な農家も多い。そんな農家の自発的な活動から2008年、「ひまわりフェスティバル」が始まった。農業と観光と地域活性化を同時に目指すため、農地にひまわりを植え、開花時期に無料で一般公開して清瀬の魅力をアピールするのが狙いだった。主催は地元ボランティア団体「清瀬市農ある風景を守る会」。
なぜひまわりか。緑肥ならひまわりでなくてもいいが、どうせなら花の美しさをアピールできるものを。そして何と言ってもすぐ近くに気象庁の「気象衛星センター」が立地していることが理由だった。同センターは気象衛星「ひまわり」を運用していることで知られる。センターの前を通り、フェスティバルが開かれる農地へ伸びる道路も「ひまわり通り」と名付けられている。
フェスティバルは主に口コミで急速に広がった。初回、30日間に4万7000人だった見物客は年を追って増加。2018年には全国各地から最大の15万人が押し掛けた。そこに襲ったコロナ禍。2020-22年は中止となった。
せっかく清瀬を象徴するイベントとなったフェスティバルを復活させたいとの思いは熱く、市役所も全面バックアップしている。
しかし10万人もの来訪者をさばくのは並大抵ではない。交通の便は必ずしも良くないのに駐車場を用意できない。トイレや救護設備、安全な見物ルートも確保しなければならない。さまざまなトラブルへの対策も多岐にわたる。入場料を取らない方針を初回から貫いているため、2千数百万円とも見込まれる費用の一部でも浄財に期待せざるを得ない。
市はふるさと納税のシステムを使い、100万円を目標に6月1日から7月31日までの61日間、クラウドファンディングでの寄付を受け付けている。応じてくれた人にはフェスティバルの開場30分前に入場できる権利や、寄付額に応じて清瀬の特産食品、工芸品などがプレゼントされる。
入場は無料だが初めて予約制を採用する。7月1日からインターネットを通じて受付開始される。当日は公共交通機関の利用が求められており、西武池袋線清瀬駅北口からは臨時バスが運行される予定。会場では写真・写生コンテストのほか、畑で採れたトウモロコシなど農産物の即売も行われる。
地元農家で「守る会」会長の松村新一さん(75)は「コロナで3年間の空白がある分準備が大変。お客さんにたくさん来てほしいという気持ちの一方で、うまくさばけるかと不安もあります。でも清瀬の象徴みたいになったイベントを何とかみんなで盛り上げたい」と話している。
(飯岡志郎)
【関連情報】
・都心に最も近いひまわり畑 清瀬ひまわりフェスティバルを再開、継続したい【クラウドファンディング】(ふるさとチョイス)
・清瀬ひまわりフェスティバル ただいま!都内最大級のひまわり畑、4年ぶりに開催(清瀬市)
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東大農場でも行われていたひまわり畑、今年は、どうなるのでしょうかね。売られてしまった土地なので、やらないのかな。
生態調和農学機構のひまわり迷路、懐かしいですね。行われなくなって何年経っているのか覚えていませんが機構のキャンパス整備工事で中止になってそのままですね。
現在は、あの土地は売却されて東大のものではなくなっていて入り口も閉鎖されて立ち入り禁止状態です。